院長ごあいさつ
北里大学獣医畜産学部獣医学科を1998年卒業
勤務医時代
埼玉 みさと動物病院・旧よしむら動物病院夜勤・グリーン動物病院
東京 光が丘動物病院
静岡 本間獣医科医院
数人の院長先生にお会いし、動物病院にも様々な価値観が存在する事を教えていただきました。
2009年4月 ORUKAペットクリニック開業
大学時代はテニス部キャプテンを務め快活な好青年だったと自負しておりました。(過去形)
現在の趣味は旅行とウォーターアクティビティやキャンプなどのアウトドアといったところです。
シャチの学名がORCA、そのままだと読みづらいのでアルファベット表記のORUKAを採用しました。
シャチは野生のものを直に見る機会はあまりありませんが、皆さんはどのようなイメージでしょうか?
おそらく残虐な海のギャング的なショッキング映像を思い浮かべる方が多いかと思います。
ペンギンやアシカの捕食シーンなどは何回も映像が流れているので覚えている方も多いかと思います。
非常に頭が良く家族や仲間に対する愛情にあふれ、時には圧倒的な強さや自然の厳しさを見せることもあり、
とてもインパクトのある動物であることは間違いないように思えます。
特に仲間同士で非常に高度な連携を取りながら獲物の狩りをしたり、
極めつけは傷ついた仲間を助けてエサを分け与えたりする驚きの事実もございます。
シャチには何千キロも移動する回遊型と決まったエリアに住み続ける定住型があるそうです。
定住型は主に魚を主食にし、大型哺乳類を捕食するのは回遊型と言われています。
サメを好んで襲ってその肝臓を食べるグループが認められましたが、
そのシャチグループのいる海域ではサメが全く見られなくなったとのこと。
サメの肝臓は非常に栄養価が高く人間も肝油として重宝しております。
シャチも何となく理解しているのではないでしょうか。
でなければわざわざ自分も傷つく恐れのあるサメを襲うでしょうか?
シャチは鯨のように言語を持ち、住むエリアによって方言があるらしくその方言によってどのグループか分かり、
人間社会と同じようにエリアごとの文化形成が認められ、その行動パターンや狩りの方法などは受け継がれていくようですので、
サメの捕獲方法も受け継がれていくかどうか、シャチ研究者に注目されているようです。
まだ解明されていない事は多いですが、少なくとも人間のように同族同士で殺しあうことは現在のところ認められていません。
国境のない広大な海を自由に行きかう様は、人間という動物のあり方についても深く考えさせられる存在ではないでしょうか。
人間社会には
様々な価値観があり、それぞれの使命と共に暮らしている方が多数おられます。
昨今目覚ましい進歩を遂げている獣医療ですが、当院に限っては高度医療を目指しているわけではございません。
例えば動物が癌になったら抗がん治療、放射線治療、心臓疾患での心臓外科、免疫細胞を使った再生医療・・・
治療の選択肢としてはありですが、動物の負担も多く治療費はかなり高額になる場合が多々あります。
獣医、飼い主の双方から『どこまでやるの??』という声もけっして現場では少なくありません。。
それらはいつしか当たり前の治療になるとは思いますが
患者様の反応からするとまだまだ手の届かない治療という印象は拭えません。
当院にて対応出来ない場合はもちろん2次診療施設をご紹介いたしますが、
私は身近な動物達の健康を守り、動物と人の共生環境の向上のために自分が出来る努力をしていきたいと思います。
そして時には動物たちの代弁者となり、時には飼い主様の良きアドバイザー、理解者となれるよう精進してまいります。
動物に教えられ、飼い主様に教えられ、スタッフに教えられることもあり、
人として傲慢にならぬよう常に感謝の気持ちを忘れないようにと思います。
何かに迷った時には基本に立ち返り、
大自然のルールの中で、家族を守り種族を守るシャチのように、
変わらぬ愛情を持って動物達に接していきたいと思います。
独り言
誰もに当てはまりますが、私も獣医師である前に一人の人間です。
多様性の叫ばれる昨今、お互いの価値観を押し付けあうことは避けたいものです。
神様でもなんでもない不完全な人間同士、合う合わないの相性だってあるかと思いますから、
診察受けてあれ?っと思ったら我慢するのではなく、他の動物病院を診察することもお勧め致します。(本心から)
場合によってはそれが可愛い動物のためになったりもします。